2010年09月

読売新聞に掲載されました

火曜日の読売新聞に、全国こけし祭りコンクールの受賞に関する記事が掲載されました。
読売新聞に掲載された

福島県内のみしか見れないかもしれませんので、ここで紹介しますね。
他にも近日中に福島県内の新聞などには紹介されるかもしれません。

最近の弟弟子

全国こけし祭りコンクールでの初入賞から2週間、わが弟弟子・佐藤裕介工人の近況です。

今週になってようやく報道各社への報告が済み、少しずつ取材の依頼も入ってきました。
昨日は最初に河北新報社の記者さんが取材に来ましたよ。すぐではないでしょうが、河北新報を取っている方はそのうち掲載になると思いますので見てくださいね。

記者さんも、何回も足を運んでいただくとこけしについても興味が深くなるようで、今回はかなり突っ込んだ話ができました。こんな取材だと私たちもやりがいがあるというものです☆

裕介工人は、画家時代には何度か取材を受けていましたが、こけし工人になってからは初めての取材。
自分の内に秘めた思いを言葉で表現するのは、工人にとってはとても難しいことなんです。
言葉を選びながら、時間をかけて話をする姿が印象的でした。

さて今日は祝日ですが、マイペースの裕介工人には世間のカレンダーなど無関係のようです(笑)
お昼頃から夕方まで、休憩を挟みながらこけしを挽いています。
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裕介工人の生活は普通とは違っています。一番違うのは夜。夜に絵を描いています。画家としての活動はライフワーク。深夜まで絵を描く。
日中も絵を描くこともあるのかもしれませんが、主に昼間はロクロに上がり、こけしを挽いています。
どうも「裕介時間」らしきものが彼の中で存在するらしく、途中ふいにどこかへ行ってしまったりします。
それは家族が見ていても予想がつかず、師匠の誠孝さんも自由にさせているようです。
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東京こけし友の会からの依頼で、おみやげこけしをたくさん作っているようです。
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毎日の積み重ねで、作るこけしの種類も増えてきました。花模様があるこけしが多いようですね。
その辺は僕が始めた頃と違う部分。僕は筆を使うことも初めてでしたから、花模様などは極力避けていました(笑) 僕の初期はロクロ模様が多かったんです。でもそのほうが普通だと思うんですが。

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おまけ。誠孝さんは、クラフト作家の仲間の依頼で、加工の仕事をしていました。
木を丸く加工すること自体が特殊技能ですから、こういう仕事も結構あります。
この木はタモ。いすの材料になるんだそうです。

以上、近況報告でした。

コラボレーション作品・こけしけん玉デビューしました

約7年前から製作を始めた、けん玉。

けん玉は、僕たちだけじゃなく、たくさんの工人が余技として製作してきました。
僕たちは余技としてだけでなく、同じ木地師から生まれたこけしとけん玉を再会させる企画を進めてきました。

そしてついに完成しました。NPO法人日本けん玉協会とのコラボレーション作品、「こけしけん玉」第一号!
NPO法人日本けん玉協会とのコラボレーション作品、「こけしけん玉」第一号   
名づけて、「こけしけん玉with日本けん玉協会(第一号・佐藤英之作)」。
けん玉を生かすことを主に考えると、日本けん玉協会認定けん玉がもっとも手になじみます。
かざっても、遊んでも楽しい。木地処さとうで推進してきたいわきのこまの精神にも通じます。

だからといって市販されている日本けん玉協会(以下協会とする)認定けん玉にこけしを描いて、販売することはできないんです。この協会認定けん玉は細かいところまで特許が申請されていて、自由に描彩するところまではいいとしても、それを販売することは法律上禁止されています。

僕は約2年にわたって、お世話になっているけん玉協会理事山木氏にお力を借りながら、協会とコラボレーションの話を進めてきました。
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日本が世界に誇る玩具・けん玉。日本けん玉協会推奨の証がつけられています。

そして、ついに協会推奨品として、晴れてデビューとなったわけです(^ω^)
8月に協会から発行された、けん玉通信No189号に紹介されました。
どうなるかと心配されたスタート、売れ行きは好調です!限定30で紹介されましたが、追加製作しています。
こけしけん玉が、けん玉通信No189号に紹介されました
こけしけん玉が、けん玉通信No189号に紹介されました    

このこけしけん玉は2つの物語があるんです。
今日はそのうちの一つお話したいと思います。

それは、こけしとけん玉の再会の物語。
こけしけん玉のパンフレットにその思いを書きました。それを転記します。

こけしけん玉パンフレットより抜粋・・・

伝統こけしは、約200年前に東北地方で生まれた、日本独自の人形です。
けん玉とこけしは、製作工程がどこか似ています。
それは、けん玉とこけしは、遠い昔に「轆轤(ろくろ)」から生まれた兄弟のような工芸品だからなのです。

時は弥生時代。木を材料としてお椀やお盆を作る職業の人は「木地師」と呼ばれ、特別な地位を与えられていました。 木地師たちは、よりよい木を求め、南から北へ旅していきます。その技術は広く伝えられ、だんだんお椀やお盆などの食器だけでなく、みんなが楽しめるけん玉、こけしなど、おもちゃや人形も作られるようになりました。

時代とともに、よりよい品を生み出すために、こけしはこけし工人、けん玉はけん玉職人、食器は専門の木地師が作るという風に分かれていきました。そして、それぞれが工夫して、現在のように発展してきたのです。

日本けん玉協会とこけし工人が協力して生まれた「こけしけん玉」は、新しい工芸品であり、そしてもともとは兄弟だった二つの再会と言えるのかも知れません。
以上。

 こけしけん玉を作りながら、こんなことを考えました。
けん玉は特殊な細工物で、こけしと平行して作り続けるのは難しい。
山形でけん玉工場を興した、鈴木与三郎さんは最初ロクロでけん玉を作っていたそうです。最初は大変だったそうです。ロクロでけん玉をつくり、安価で供給する。それは事実上とても難しいことです。
それでも研究を重ねて、特別な道具、型などを揃えて、日本一のけん玉工場を作りました。(現在有限会社山形工房となり、お孫さんの鈴木兄弟後を継いでいる。こけしけん玉は木地処さとう・けん玉協会・山形工房の3つのコラボなのです。)

こけしもけん玉も、元々は木地師から派生した技術で作られている。
今では製作工程は異なりますが、それは時代とともに変化してきただけのこと。
こけしけん玉の誕生までにいろいろと協力を頂いた、山形工房の鈴木社長と時々話しますが、こけし工人とけん玉職人。どこか相通じるものを感じます。

天然の樹木の恩恵を受け、伝統技法で形にする。見た目は違っても志は一つだと共感するんです。
こけしけん玉、これからおもしろい進展をするかもしれません!

次回、もう一つの物語をお聞きいただきます。よろしくお付き合いくださいね。

こけしけん玉ロゴ
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こけしけん玉のお求めはこちらから。限定10個を特別価格で。

本日発売の雑誌「nid」に掲載された

本日発売した、日本国内の手仕事・工芸品を紹介する雑誌「nid」。
興味がある方は知っているかもしれませんね。

今日17号が発売になっているのですが、その中に木地処さとう製のこけし印鑑が掲載されております!
本屋さんに行かれた際はぜひご一読ください。
日本の手仕事を紹介する雑誌「nid」にこけし印鑑が紹介されました

このnidという雑誌、とにかく国内の手仕事品を徹底して紹介している。
こけしも一部あります。ほかに漆器から焼き物、布製品や鉄器まで幅広い。
その中にはスタンダードのものから、作家が現代の使い方に合うように工夫した作品まであって、とても興味深いものがあります。
日本の手仕事を紹介する雑誌「nid」にこけし印鑑が紹介されました

その中に、こけしが印鑑になったこけし印鑑が取り上げられました。
2ヶ月くらい前から話は進んでいたんですが、ようやく本日お披露目。

日本の手仕事を紹介する雑誌「nid」にこけし印鑑が紹介されました

ご興味がある方はぜひ見てくださいね(^ω^)

全国こけし祭りコンクール 家族4人同時入賞

第56回全国こけし祭りコンクール。裕介さんも加えた家族4人が同時に入賞しました。 
家族4人で同時に入賞するのは史上初の出来事なんだそうです。 
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今回の出品者82名、出品点数305点から、30名が入賞という中ですから、大変名誉なことですね。私たちが家族一丸となってがんばってきたことが評価されたと思います。とても誇らしいことです。 

初めての夫婦そろっての実演招待
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今回の全国こけし祭りでは、誠孝さん・美喜子さんが実演工人に招待されていました。 他に弥治郎系の新山吉紀さん真由美さん夫婦、蔵王系の梅木修一さん直美さん親子が実演に参加されました。
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9月3日に搬入に出発。同じ日にコンクールの審査結果発表日でしたので、4人同時入賞の連絡があったときにはびっくり!すぐに家族全員で鳴子行きを決めました。
2009kiji.jpg 昨年の3人同時入賞の新聞記事
会場に着いてみると、たくさんのお客さんで会場は盛り上がっていました!特に今回目立ったのは、若い女性を中心にした新しいファン層がとても多くなってきて、今までにない若者の活気に満ち溢れていました。とてもうれしいことです。
全国こけし祭りの詳しい内容は、青葉こけし会のホームページ「第56回全国こけし祭り-1の巻」から。

受賞作品をご紹介します。誠孝さんと裕介さんは、審査員の講評が出ていますのであわせてご紹介します。
受賞作品について、詳しくは青葉こけし会のホームページ「第56回全国こけし祭り-2の巻」で見ることができます。ここでは、木地処さとうの受賞内容のみにとどめますのでご了承ください。
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東北森林管理局長賞受賞  佐藤誠孝作 誠最古型ロクロ 7寸
審査員の講評
父佐藤誠は弥治郎の小倉嘉三郎の弟子として木地を学びこけしも作った。後に平(現いわき市)に移り、折にふれてこけしを作り続けた。今回誠孝が作った型は誠の現存する極く初期のもので、弥治郎の一人挽き開始期の様式である。弥治郎こけしのおもちゃらしさと、一人挽きにより開花した彩りの鮮やかさがマッチした美しい作風であった。誠孝はこの誠古作を慎重に追求してその魅力を蘇らせることに成功している。

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宮城県物産振興協会長賞受賞 佐藤英之 佐藤誠晩年型ロクロ 9寸6分

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東日本放送賞受賞 佐藤美喜子 高橋精助型作り付けロクロ 寸法 6寸

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鳴子温泉観光協会長賞 審査員奨励賞受賞 佐藤裕介 大野栄治型直胴梅 9寸
審査員の講評
裕介は佐藤誠孝の息子として弥治郎系の小倉系列のこけしを作り始めた青年である。新人でありながらその規範としているのは小倉系列の名品であり、受賞作となった大野栄治型直胴も、栄治の最も秀れた作の一つを追求したものである。一家そろって、嘉三郎、誠、精助、栄治という壮々たる一群の優品を追求しており理想的な製作環境にもある。今後の飛躍を期待し、一層の精進が望まれる。


昨年に引き続き、「受賞のしおり」を製作いたしました。
ご希望の方はinfo@kijidaruma.com までご連絡くださいね。



つながるラジオ

全国こけし祭りから帰ってきて3日。

今回はなんだかものすごいお祭りでしたΣ(゚ロ゚ノ)ノ
ちょっと考えをまとめるのに時間がかかってて、また近いうちに報告したいと思ってます。

今日、ちょっと思い立ってラジオに投稿したんです。
AMのNHK第一放送。つながるラジオあて。
午後1時過ぎに全国放送で流れたみたいなんだけど、聞いた人いたかな?僕はまさかその時間に出るとは思わなくて聞き逃したΣ(゚ロ゚ノ)ノ
でも聞いてた方から何人か電話をもらって。もしかしたら聞いてた人いるかもしれませんね。

実は毎日この放送聞いてて、9月3日に全国こけし祭りについての放送があったんです。その報告を兼ねての投稿。その投稿内容を書いてみる。


つながるラジオへの投稿

いつも仕事をしながら楽しく聞いています。
先日放送があった、宮城県鳴子温泉町での全国こけし祭りについて、ご報告を兼ねてお便りします。

私は伝統こけしを代々作り続けている三代目の後継ぎです。現在は父、母、私、弟の4人がこけしを作っています。
全国こけし祭りには、こけしコンクールがメインイベントとしてあるのですが、なんと私の家族が4人入賞しました!一家族で4人が受賞するのは史上初なんだそうです。

私がこけしを始めた9年前は、こけしファンの減少が心配されていたのですが、近年若い女性を中心にした新しいファン層がとても多くなってきて、先日のこけし祭りは今までにない若者の活気に満ち溢れていました。とてもうれしいことです。
2日間のお祭りの中、例年2日目の後半になると人通りは少なくなってくるのですが、今年は2日目でも駐車場に車が入れず渋滞になるほどのにぎわいでした!

最近では中国人観光客を誘致する政策なども進んで、ますます日本の伝統工芸品こけしの出番は多くなっていくことと思います。
そんな中、伝統こけしの業界でも後継者不足は深刻な状況にもあります。
伝統こけしは11系統に分類されますが、まったく後継者がいないまま、途絶えてしまう可能性もある系統もあるほどです。
私たち一家は、その中の弥治郎系という系統にあたるのですが、33歳の私と、28歳の弟が後継ぎとしてがんばっておりますので、これからも精力的に活動して、伝統こけし界を盛り上げてゆきたいと思います。

そんな風に伝統を守り伝える家族がいるということを、リスナーのみなさんに知っていただけたらうれしく思います。

以上、NHK第一放送に投稿して放送された内容でした。
全国こけし祭りコンクールの詳しい報告はまた後日。

全国こけし祭りのお知らせ

8月は夏休みをいただきまして(笑)
9月からまたこけしブログを再開したいと思います。

9月といえば。全国こけし祭りが明日から開催されます!
宮城県・鳴子温泉町です。
詳しくはこちら http://www.datena.org/topics/view/88

今回は、木地処さとうからは誠孝さん、美喜子さんが実演に招待されております。
メイン会場になっている、鳴子小学校体育館にて実演販売を行っておりますので、お越しの際はぜひお声をかけてくださいね。

そして注目の全国こけし祭りコンクールの結果が、本日公開されました!
最高賞は、土湯系の渡辺忠雄さんが受賞されました☆おめでとうございます。

私たち木地処さとうは・・・なんと4人全員が受賞しました!
思い起こせば昨年の全国こけし祭りコンクールでは、3人同時入賞でミラクルなんて話だったのに。
昨年のこけしブログ http://ameblo.jp/iwaki-kokeshi/entry-10338378134.html

こんな話になってくると、「出品すれば誰でも入賞するんじゃないの?」なんて想像をしてしまいがちですが、そうではないんです。

今回の出品点数は、310点余りだったそうです。1人の工人が出品できる数は5点までと定められています。だからといってすべての工人が5点出品はしません。平均して3点くらいになると思います。
そう考えても、100人以上の工人が出品しているわけです。賞の数は、全国こけし祭りコンクールに限っていえば30。つまり、70人の工人は落選するということです。ですから、受賞した工人は頂いた賞を感謝しなくてはいけませんね。

ともあれ、1家族から4人の受賞者が出るのは史上初なんだとか。(正確な情報は後日)
出品した中からどのこけしが受賞したのかはまだわかりません。
内容も含めて後日改めて報告しようと思います☆

特に弟弟子の裕介さんは初出品・初入賞!思えば僕は初出品の時は落選でした。
今回一番の収穫は彼の受賞かもしれませんね。

では明日。全国こけし祭りに行ってきます!