達磨別作

達磨別作

達磨別作

達磨別作

やわらかな木肌に鮮やかな色彩で力強く描かれた、凛とした独創的な達磨の表情・・・

それらは見るものの心を和ませる、不思議な魅力に溢れています。

こうした木地達磨(きじだるま)は、工人の個性がにじみでる多彩な表情が人気を呼び、希少性の高い作品として知られています。

菩提達磨大師

左:誠孝作福だるま 右:英之作信玄だるま

いわゆる『達磨』は、6世紀前半に中国に渡ったインド僧で、インド名はボーディダルマ。中国禅の初祖、菩提達磨大師(ぼだいだるまだいし)のことです。

大師の9年間貫き通した不屈の坐禅修行と、百五十歳人までもの長寿にあやかり、達磨大師の座像をかたどった形が、今日広く日本で知られるようになった達磨で、一般的には商売繁盛・開運出世の縁起物となっています。

 

木地達磨

左:英之作姫だるま 右:美喜子作姫だるま

木地達磨は、伝統こけし工人の本来の製作とは異なるものとして、『別作』と位置づけされています。

伝統こけしに描かれる色彩や模様などの細部には、それぞれ独自の様式があって、それが『伝統』と呼ばれるゆえんです。
一方、こうした様式美とは別に、工人の芸術的な遊び心、おおらかな個性の発露として『木地達磨』は格好のテーマです。事実、伝統こけし製作のかたわら、先達も思い思いの達磨を自由に製作してきました。

木地達磨の、伝統こけしと異なるところは、工人の独創性がより色濃く盛り込まれていることです。
木地達磨は伝統こけしに寄り添いながらなお、個人としての工人のいわば肩の力を抜いた、ほっとするようなぬくもりが感じられるのがなによりの魅力です。

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