別れと旅立ち

7月に入り、梅雨明けを待たれる今日この頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

ここ福島のいわきでは曇ってはいますが今日も気温が22℃~24℃と快適な…というか少し涼しいくらいの気温です。

 

さて、イヤホンジャックこけしですが、おかげさまで誠型は販売予定個数を完売いたしました。本当にありがとうございます(*^_^*) 思っていた以上の人気っぷりに現在、次回製作分の予約を受け付けております。ホームページを見て「完売か…」とがっかりされた方はどうぞ予約してみてください☆

なお、桃割れはまだ少し在庫が残っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

ところで木地処さとうのこけしは、工人が木材をろくろで削り出し、絵付けをするまで全工程において一つ一つ手作りしているわけですが、その作業のすべてをほんとに無心で集中して行っています。顔の表情を描くときなどはこちらが話かけるのを遠慮してしまうほど、何かオーラのようなものを出しています。そのオーラのようなものは各工人によって全然違います。たとえば、美喜子工人(母)はまる~くとっても優しい感じです。英之工人はピンと張った糸電話の糸みたいな感じ(笑)。

そんな集中力だからこそ「できたよ~!」というときの工人たちの顔はみんなキラキラしてとっても嬉しそうです。そしてどこかホッとしています。

出来上がったこけしの手触り、表情は無心で作業しながらも工人たちが込めた魂が反映されているんですね。わたしはそんな出来たてのこけしを見てうっとりすることが少なくありません。(出来たてのこけしを見られるのは家族の特権です!えへへ( *´艸`))

 

こんな風にして仕上がったこけしですから、お客様の元へ発送する準備をしているときは各工人それぞれに思いがある、とわたしは横から見ていて思うのです。

発送する準備の第一の工程として、こけしを乾いた布で拭くんですが、この拭いている様子がこけしによって、また、日によって違います。

なんだか別れを惜しんで寂しそうに見える日もあれば、「よし、行ってこい!」とまるで子供を送り出すように潔く見える日もあります。淡々と作業している日なんかは寂しさを隠しているのかなぁと思ったりもします。

 

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この写真は英之工人がこけしの発送準備のためにこけし(この時は印鑑の台座ですね(^^;))を拭いている様子ですがどんな風に見えますか??( *´艸`)

 

こけしがお客様の元へ届くことは、工人にとってはこけしとの別れですが、旅立ちでもあるんですよね。

どんなことを考えてこけしを拭いているのか、訊いたことがあります。するとこんな答えが返ってきました。

「お客様のところでも可愛がってもらえるといいなと思って。」

 

旅立ったこけしたち、可愛がってもらえているとうれしいです(*^_^*)

 

2013年7月3日 みやび

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