『落葉』
90*64mm 鉛筆
自前の糠床の漬物が、近頃大変に良い味を出している。
以前は木の樽で漬けていた。
樽自体が水分を吸い放出してくれるので、水分多過の状態にならないと言うメリットがあったが、逆に水分不足になり糠が硬くなる。
マメな人なら、こまめに水なり野菜くずなりを加えれば問題ないのだろうが、私は断念した。
硬過ぎる糠床では、野菜が傷むことがある。
ニンジンが半分溶けていたときは、さすがに参った。
木の樽が悪いとは思わない。
水分が抜ける分、旨味が濃縮されると言う可能性もある。
しかし私には、管理しきれそうにない。
そこで、オーソドックスな陶器の樽に作り直した。
大きさも一人用に丁度良く、扱いやすい。
メロンくらいの大きさだろうか。
口を覆うような形のシリコン製の蓋を取ると、アルコール臭が鼻に付く。
これがまた良い。
表面には産膜酵母が、うっすらと白く見える。
これは好気性の菌で、かき混ぜて空気に触れない底の方に移動させると糠床らしい香りに変化するらしい。
産膜酵母が活発なのは、乳酸菌が多く良好な状態の糠床の目安なのだそうだ。
(表面に白いカビが生えた!と、糠床を捨ててしまう方がいるらしいが、慌てないでよいと言うことですね。)
やや酸味の強い大根の糠漬け、なんといっても酒に合います。
夜は、濁酒と糠漬けで決まりでしょう(^^)。
一句
『秋麗 朝酒あおる 日曜日』